平成29年7月

「人材育成と課長の役割」

 「経営学の父」、また、「マネジメントの神様」と称される、経営学者、ピーター・F・ドラッカー(オーストリア、1909~2005)は、次のように話している。「『ヒトは財産』、マネジメントの中で『ヒト』が最も活用されていない。今まで、その『ヒト』が、最も重要であるにも拘らず、出来ていない。『もったいない』」と言っている。また、こうも話す。「企業(=役場)の使命と目的を定義するとき、出発点はひとつしかない。顧客、つまり、住民である。顧客(=住民)を満足させることが企業(=役場)の使命であり、目的である。」と。すなわち、その使命を果たし、目的を達成するのは「ヒト」であり、役場職員である。
 私が就任当初から職員に抱いている思い。それは、役場職員は優秀であるということ。でも、一人ひとりの能力が十分に生かされていないのではないか。また、役場というチームの中で、個の集合体としての結集力が発揮されていないのではと感じた。仕事は間違いなくする。しかし、成果、つまり住民の満足が得られたのか、そして、職員も満足出来たのか。こうした視点に立ち、私は町長就任以来、職員に対して、繰り返し意識改革の必要性を伝えてきた。その思いの一つには、「行政はサービス業である」という認識を持って、常に住民に寄り添いながら考え、行動して欲しいということであり、もう一つは、コスト意識を始めとする、民間企業の経営的な感覚を持って欲しいということである。
 職員は、役場に新入職員として奉職する際、辞令書が手渡され、各自、「宣誓書」を読み上げる。その中には、「町民の最大奉仕者」たれと書かれている。私の解釈によれば、「職員の使命は、命を使って、住民の最大幸福を実現する最高のサービスマンでなければならない」と思っている。
 近年、少子高齢化、高度情報化、国際情勢の急激な変化等々の大きな波が、質、量、スピードの不確実性、また、複雑、あいまいさをもって変化し続け、当町にも打ち寄せ、厳しさが増すばかりである。そうした中で、生き残りをかけ、持続可能なまちをどう形作っていくかがキーポイントとなる。役場を経営するに当っての最も重要なポイント。それは、ドラッカーの言葉を借りるまでもなく、「ヒト」を育てること。「人材育成」に尽きると思っている。
 一般的に組織経営の資源は、「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われている。このうち、「モノとカネ」は、限りがある。役場とて同じである。しかし、「ヒト」の可能性は無限であると信じている。どのように能力開発を行ない、無限大の能力、意欲を引き出すかによって、「ヒト」が発揮する力は、大きなものとなり、限られた「モノ・カネ」と「情報」は、その「ヒト」によって生かされる。住民の最大幸福は、最大の奉仕者=職員によってもたらされるのである。
 経営資源の「ヒト」の重要性を改めて強く意識し、見つめ直す。それが「人材育成」であり、町では、平成19年に「矢吹町新人材育成基本方針」を策定し、施行している。
 この基本方針では、まず「第一章人材育成の基本方針」として、
1、町民の満足度向上
2、職員の意識の抜本的改革
3、職場環境の整備
を掲げ、次に「第二章職員に求められる資質能力」では、
 1、町職員のあるべき基本姿勢
2、個性ある人材の育成を目指して
についての考えを示し、
そして、「第三章人材育成に貢献する諸制度」では、
1、職員研修
2、人事任用制度~人事考課制度、昇任・昇格試験制度等
3、総合的な人事制度の確立
に取り組み、さらに「第四章人材育成に必要な基盤整備」として、
 人材育成の確立に向け、体系化を図ることとしている。
 特に、重視しているのは、職員研修である。中でも、課長職(マネージャー)研修については、従来の研修スタイルを変え、3年前から、課長、全員が一同に会し、今、山積する町の諸課題を洗い出し、自らが担当する部門は勿論、他部門についても一緒に議論し、解決策を共有する。所謂、役場の組織、事業全体を俯瞰し、理想とする課長職の役割を全う出来る能力を養って頂くことを目的に研修を重ねて頂いている。今年も5月に開催された。私も研修に招かれ、課長職全員の前で話をさせて頂いた。迂闊なことは、私の能力を課長に試されているわけで、話せない。
 今年は「人材育成と管理職の役割について」を講話。講話の内容は、「ヒト」は最大の資源であり、「ヒト」を育てることの重要性、そして課長の「役割」と「能力」について話しをさせて頂いた。特に課長は、各課のトップ。課長自らが強い意志を持ち、課を統率し、部下を管理、指導し、育てる。課長には課長の役割があり、その役を見事に「演じる」ことの大切さを強調させて頂いた。
まず、○課長の役割(演技)として
1.目的を共有~トップと課長が
   ~課長と部下職員が
   ~全員が共有
2.リーダーの自覚とリーダーシップの発揮
3.成長意欲を持った部下職員を育成
4.適正な人事評価
5.女性職員(管理職)の登用
について、
次に、○課長に求められる能力として
1.意思決定力~孤独~最重要
2.課の統率と部下の管理・指導・育成
3.リスク管理力~兆候を読み取る
4.スキルアップ力~日々勉強
5.ビジョン力
6.人脈力~相談相手~一番大事かも
について話しをさせて頂いた。
 いずれにしても「人は宝」。私をはじめ、課長並びに職員一同、「いかに町の為、住民の為に貢献していけるか」を念頭に、益々精進してまいることを約束し、今月のひと言といたします。

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