平成30年1月号

「年頭にあたって」

 ここに新年を迎えるにあたり、町民の皆様に対し謹んでごあいさつを申し上げます。
 はじめに、東日本大震災により、今もなお避難生活を強いられている皆様に心よりお見舞い申し上げます。
復興から発展へ
 さて、あの未曾有の大震災から6年10ヶ月を迎えようとしております。本町では、平成24年3月に策定した「矢吹町復興計画」に基づき、震災以前以上に活力あるまちづくりを目指す"復興"に向け全力を傾注してまいりました。
 本計画は、10年間を計画期間とし、平成23年度から3年間を「復旧期」、平成26年度から4年間を「復興期」、平成30年度から3年間を「発展期」として、現在も本計画に位置付けられた事業の確実な推進に努めております。
 このような中、平成29年度は、復興期4年間の最終年度にあたり、「復興の総仕上げ」に向け、町民の皆様をはじめ多くの皆様のご理解とご協力のもと、計画通りに事業の推進が図られております。
 改めまして、町民の皆様をはじめ関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
中心市街地の復興・街づくりを推進
 昨年を振り返りますと、平成29年度は、復興の総仕上げの年として、復興計画の最重点課題に位置付けられている「中心市街地復興・街づくり推進事業」に重点を置いた事業の推進に努めてまいりました。
 これまで、震災の影響等による子ども達の運動能力の向上を図るための「屋内外運動場(未来くるやぶき)」の整備、避難生活を強いられている方々の安心した生活環境の確保を図るための「災害公営住宅」の整備、地域住民のコミュニティはもとより、地域防災施設として、また町内で初めて福祉避難所機能をもった施設として建替えられた「第1区自治会館」の整備、さらには、中心市街地における賑わいづくりの拠点として改修された歴史的文化遺産の「大正ロマンの館」の利活用など、中心市街地の賑わい創出に向けた基盤が整備されてきました。
町内外から多くの皆様が来町、賑わいをみせる中心市街地
 これらの施設につきましては、いずれも町の財政負担が非常に少ない有利な事業として整備することができ、各施設の設置目的達成はもとより、中心市街地の賑わい創出の拠点として、それぞれの施設が相乗効果を発揮しているところであります。
 このことは、平成29年度の来場者数にも数字として確実に表れており、駅観光案内所は、昨年10月末現在で9'800人、屋内外運動場では31,000人、大正ロマンの館の利用者を合わせると、47,000人を超える町内外の方々が中心市街地に足を運んでいただいているところであります。
町の顔である奥州街道に復興のシンボルである複合施設整備が進んでいます
 現在は、中心市街地の賑わい創出をさらに確かなものとするため、第6次矢吹町まちづくり総合計画の重点プロジェクトに位置付けられている「矢吹駅周辺地区都市再生整備計画事業」の「中町ポケットパーク」が東邦銀行矢吹支店跡地に本年2月末に完成するとともに、「(仮称)矢吹町複合施設」の整備については、基本計画の策定作業が昨年12月に完了し、JA東西しらかわ矢吹支店跡地に平成32年度のオープンを目指し鋭意取り組んでいるところであります。
 中心市街地は、古くは宿場町の時代から現在に至るまで、矢吹町の「顔」として繁栄を続けてきた歴史ある場所であり、先人達の努力と栄誉を次代に引き継いでいくためにも、町民の皆様をはじめ関係機関・団体等の皆様との連携を図りながら、個々の施設の単独事業だけではなく、それぞれの施設を有機的に結びつけ、町外からの交流人口の増加を図り、中心市街地活性化に向け「賑わい創出」に努めてまいりたいと考えております。
着々と進む道路整備事業
 これらの事業の他、復興に向けては、平成30年度以降も一本木29号線(旧石川街道)の町道歩道整備事業をはじめ、羽鳥幹線水路復興道路整備事業、(仮称)矢吹泉崎バスストップ整備事業など、矢吹町復興計画の「復興期」から新たなステージとなる「発展期」に向けた各種事業を推進し、「真の復興」を目指してまいりたいと考えております。
「第6次矢吹町まちづくり総合計画」いよいよ3年目突入
 また、町の最上位計画「第6次矢吹町まちづくり総合計画」が平成28年度にスタートし、平成30年度は前期基本計画4年間の3年目、折り返しの年度となります。本計画では、町の将来像を「未来を拓く日本三大開拓地 さわやかな田園のまち・やぶき」と掲げ、16の政策、34の施策、216の事務事業を、「人」「支えあい」「子ども」「仕事」「くらし」「復興」「計画実現のために」の7つの分野に分類し、町民の皆様の総体的な福祉の向上に努めております。
矢吹町まち・ひと・しごと創生人口ビジョンで人口減に歯止めを
 今後のまちづくりにおきましては、少子高齢化の進行や、人口減少が大きな課題となり、その対策が急務となります。全国の地方自治体では、地域の特色を活かしたまちづくり「地方創生」を目指しており、それらの取り組みにより、今後の地方自治体の命運が大きく左右されるものと考えております。
 このような中、町では、人口問題に関する町民の皆様との認識を共有し、目指すべき将来の方向と人口の展望を示すことを目的として、平成27年10月に「矢吹町まち・ひと・しごと創生人口ビジョン」及び「矢吹町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定したところであり、現在、本計画に基づき長期的な視点のもと、戦略的な人口減少対策に努めているところであります。
矢吹総動員で「道の駅」実現を
 特に、地方創生に向け重要な事業の1つが「道の駅推進事業」であり、第6次矢吹町まちづくり総合計画の重点プロジェクトに位置付けられております。
 本町が目指す道の駅につきましては、「矢吹の魅力を発信する道の駅」、「人と人、人と町が交流することにより町の賑わいを創出する道の駅」、「国道4号利用者等への安全・安心と憩いの道の駅」として、「食へのこだわり」、「フロンティア支援」、「町民集いの場」、「農を体感」の理念のもと、町民の皆様がスクラムを組み、矢吹総動員で、町全体が明るく元気で、幸せを実感できる道の駅を目指してまいりたいと考えております。
まちづくりの取り組みと健全財政の取り組みを一体化した行財政運営
 なお、これら事業の推進にあたっては、その根拠となるのは財政であり、確固たる財政規律の下で健全な財政を運営していくことが重要であると考えております。町民の皆様に寄り添い、住民福祉の向上を目指す基礎的自治体としての責務を果たし、主体的なまちづくりを展開し、町民生活の向上を図るためには、柔軟性を持ち、持続可能な財政構造を構築することが肝要であります。
 町では財政の健全化、財政規律を踏まえた行政運営を原点にまちづくりを進めており、現在も財政の健全化を示す各種指標において基準値以内であり「健全」であることが明らかであります。今後につきましても計画的なまちづくりの取り組みと健全な財政運営の取り組みを一体化し、知恵を出し合い、町民の皆様と行政が一体となったまちづくりを目指してまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
町民の皆様の輝かしい活躍と多くの皆様の後押し
 このような中、矢吹町は非常に活気に満ち溢れ、町民の皆様も光り輝いていると感じております。子ども達の光り輝く活躍としては、スポーツ少年団の全国ティーボール選手権大会出場をはじめ、数多くの競技・大会での入賞など、子ども達の活躍は多岐にわたり目覚しいものがあります。
 また、大人も輝いております。特に、第11回市町村対抗福島県軟式野球大会においては、矢吹町チームが初の準優勝という素晴らしい結果を収めました。さらに、奉仕の心で町づくりに励むボランティア団体・行政区・企業等の皆様が"協働のまちづくり"の先頭に立って活動いただいております。
 一方、町を応援してくださる皆様が大勢おります。昨年6月には、本町出身の若手演歌歌手 津吹みゆさんに「矢吹町PR大使」として、また10月には、田んぼの学校の校長先生としてご協力いただいているタレントの大桃美代子さんに「矢吹町お米PR大使」に就任いただくなど、多くの皆様のご支援とご協力により矢吹町は輝き続けていることを忘れてはならないと感じております。
矢吹町の輝かしい未来に向けて
 町では、このように本年も多くの事業が予定されておりますが、町民の皆様の熱意とともに本町が先人から引き継ぐ開拓精神により、矢吹町復興計画の新たなステージとなる「発展期」に向け各種取り組みをさらに加速させ、一つひとつの政策を確実に進めてまいりたいと強く感じております。
 まだまだ課題もありますが、「新生矢吹町」という輝かしい未来に向かって着実に歩んでまいりたいと考えておりますので、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、皆様にとりまして、今年も素晴らしき一年となりますよう心からご祈念申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。

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