平成30年8月号

「連休猛暑と愛する面々」

 暑い、熱い、とにかく暑い。「連休猛暑」と名付けられた三連休最終日の今日の気温は、全国各地でこの夏最高の暑さとなった。折角の連休にも拘らず、この猛暑に辟易しているのは、私ばかりではないのでは。
 勿論、この暑さに辟易しているのは人間様ばかりではない。外にあっては、白々(しらじらあ)明け頃から夜の帳(とばり)が下りる頃まで、アブラゼミが、ヒグラシが鳴き叫ぶ。余りの暑さにこんなことも。昨日の朝のことだが、庭先で何やら小さな黒い物体を視認。すると、その物体が突然飛翔し、私の胸に止まった。ヒグラシ。この暑さに血迷ったのか、私を止まり木と勘違いしたようだ。
 また、我家の外飼いの愛犬ハナもまた然(しか)り。少しでも涼しい居場所作りに、土の掘り起こしに躍起となり、犬小屋の周りは、何ヶ所も土が穿(ほじく)られ、穴ぼこだらけ。それでも今の暑さは耐えられないのだろう。私に助けを求めるかのように、か細い声で「クーン」と小さな鳴き声を上げる。
 そんなハナに同情し、ハナの暑さ対策に一肌脱ぐことに。ハナの火照った体を冷やすために、水浴びをした。でも、ハナは水が大の苦手。以前散歩がてらに川に連れていった際、手で掬(すく)った水をいたずら心でかけたのがトラウマとなり、今でも水が嫌いだ。でも、お構いなしに、外の水場に連れ出し、ホースの水を体にやさしく?かけてあげた。水飛沫(みずしぶき)を上げて、ホースから飛び出る水に案の定、ハナは「キャ、キャーン」と鳴き出す始末。それを無視し、ついでに固形石鹸をハナの全身に塗り付け、汚れた体を洗ってあげる。今度は、おとなしく身を委ねる。全身隈なく洗い、泡まみれの体を水で濯(すす)ぐのも一苦労。中型犬と雖(いえど)も力は強い。身を捩(よじ)り、リードをグイグイ引っ張る力に抗(あらが)い、私も汗と水でビショ濡れになりながらも、左腕に力を込め引き戻し、ハナの体に水をかけ、濯ぎ流す。何度も身振いしながら、抵抗するハナ。ハナも私も本気、根比べだ。到頭(とうとう)、濯ぎ終えた。タオルでハナの体の水気を拭い取り、ブラシで毛並みを整え、一丁上がり。見目麗しいハナに生まれ変わった。今まであんなに嫌がっていたハナも気持ちがいいのだろう。さっぱりし、体の火照りも吹き飛び、尻尾を何度も何度も振り、感謝とばかりに私の手と顔をベロンゝと舐め回すのだった。
 そして、もう一方の主役である我家の愛猫アニキとクーちゃん(クロエ)も、流石に暑いのだろう。「猫は土用に三日鼻熱し」の諺(ことわざ)通り、その「三日」が今の時期と思うほどの暑さである。
 また、「涼しい所は猫に聞け」の諺もあるが、我が身を優先して、我先に涼しい居場所を求めて、アッチコッチと涼しい所を探して移動。特に、暑さ厳しい時間帯は、忍者の「隠れ身の術」を駆使し、まさに変幻自在。それだけに、愛猫の姿を頓(とん)と見ない時も、間々(まま)ではなく、初中後(しょっちゅう)だ。探すのに一苦労。「隠れんぼ」の遊びを知っている筈もないのだが、まさしく「隠れんぼ」の天才だ。
 二日前の出来事はこうだ。帰宅すると、何時(いつ)もは必ず愛猫二匹が出迎えてくれる。でもその日は、二匹の姿がなく、心配になり探し回る。アニキはすでに見つけたが、クーちゃんが見つからない。名前を呼びながら、一階、そして二階の廊下、部屋など、其処(そこ)彼処(かしこ)を探し回る。それでも居ない。もう一度怪しいと思える部屋に当りを付けて覗き込むと、居た。普段は使用していない二階の部屋、両手万歳の姿で爆睡中。先程見た時は気付かなかったものの、今度はやっと見つけた。でも、どうやってその部屋に入ったのか、そして何故、ずーっとその部屋に居たのかが不思議であった。妻に尋ねると、午前中、いつも閉じられているその部屋の障子が開いていたので閉めたとのこと。ということは、私が見つけ出す夕刻まで、7~8時間その部屋に居続け、閉じ込められたままだったということになる。驚きというか、呆れたと言うか、開いた口が塞がらないとはこのことだ。私の心配を余所(よそ)にだ。でも、愉快。
 そして、この暑さの中で、さらに気付いたことがまだある。
 我家の愛猫は、今まで意識していなかったが、エアコンが余り好きでないようだ。日中の暑さを凌ぐため、我家でもエアコンはフル稼動だが、アニキもクーちゃんも寒い?部屋に長居は無用とばかりに早々に退散だ。
 特にアニキは、エアコンの効いた二階の私の部屋に居続けることはない。クーちゃんは、エアコンの風が直接当らない、次の間の片隅の洗濯物の上が近頃のお気に入り。体が黒いものだから、居るのか、居ないのか、すぐに視認出来ないほどだ。
 一方アニキは、一階の居間に居ることが多くなった。今までは二階が活動拠点だったが、近頃の居場所は窓際の網戸の前。決して爽やかとは言えないまでも、風を楽しみ寛(くつろ)ぐのがお気に入りの様子。僅かな風を涼風(すずかぜ)と感じられるアニキがある面、羨ましくも思う。
 そうそう。忘れてならないのは、隣家の飼い猫ミーちゃん。
朝・昼・晩、いつも元気に「ミャーオ」と挨拶してくれることも付け加えておきたい。
 結びに、この後も暑さが続くという予報が出ています。熱中症には十分注意し、日々を過ごして頂くことを願い、今月のひと言とする。

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