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町政情報

平成29年12月

「ふくしま駅伝に思う」

 寒い。一気に冬がやって来た。
 日本列島をアリューシャンからの最強の寒気団が覆っているからに他ならない。九州の南部鹿児島でも昨日、今日の最低気温は、たったの1~2度とのTVニュースを見て、寒いのも頷ける。この寒さは当分続くとの予報に、この後、本格的な冬の到来を控え、相当の覚悟を決めて日々を送らねばと思うこの頃でもある。少々愚痴が長くなった。さてと、気分を新たに本題に 入る。すぐに本題に、と思ったが、まずは、今月号の私のひと言の本題は何なのかを皆さんに、当てて頂きたいと思い立ち、なぞなぞ形式で話しを進めてみるので少々お付き合い願いたい。
 それでは、まず、第1のヒントとして数字を並べてみる。
 「7 ・2、16、2、15・5」何の数字か分りますか。
この数字を見て、すぐに気付いた方は、余程のマニア。
 次に、第2のヒントも数字。月数の「9、10、10、11 」。町内では春には大池春祭り、夏には真夏の夜の鼓動や夏まつり等が開催された。そして、9月~11月は、「秋」の行事。最後の第3のヒントは、漢字の文字数が「5文字」の共通タイトル。
 もうお分りですよね。そう、答えは、「市町村対抗」。それぞれのヒントについて、解説を加えると、第1ヒントの数字は、それぞれの大会の成績を表わす数字である。ゴルフ大会は、団体戦7位、個人戦2位を、次はソフトボール大会ベスト16を、そして、準優勝(2位)という立派な成績を挙げた軟式野球大会を、さらに、15・5は市町村対抗の最後を飾った、ふくしま駅伝の総合成績15位と、町の部5位入賞を表わしている。第2ヒントの数字は、9月はゴルフの、10月はソフトボール、そして野球大会の、11月は先日開催されたばかりのふくしま駅伝の開催月の数字。
 最後の第3ヒントの5文字は、敢えて説明する必要はないであろう。
 それにしても、ふくしま駅伝の成績は、誠に立派だ。ご存知の通り、県内には59市町村がある。人口30万人を抱える郡山市やいわき市を始め、矢吹町を遥かに凌ぐ大きな市が、数多くあるなかでの見事な成績。決して、傑出した一流選手が大勢いるわけではないなかにあってである。何故と自らに問いかけ、よく考えてみた。正しい答えを導き出せないまでも、おぼろげながらも、その答えがなんとなく見えてきたような気がした。そうした考えに行き着いたのは、ふくしま駅伝大会のレースを通して、長谷川監督、コーチ、選手達の動向を、目で見て、耳で聞いて、心で感じたからに他ならない。ふくしま駅伝は、今年で29回目。町の部において、これまでに優勝2回と、自他共に認める「駅伝の町 矢吹」に相応しい成績を誇る矢吹町チーム。今年も優勝が期待されたが、駅伝の神様は、矢吹町チームに満面の微笑みを与えることはなかった。しかし、これまで培ってきた伝統を守ることが出来、素晴らしい結果を残した。レース前の下馬評は決して芳しいものではなかった。それは、長谷川監督の大会前のチーム結団式の決意表明などでも、窺い知ることが出来た。それだけに、今年のレース結果は、予想を上回る好成績ではなかったかと総括したい。
 今年の矢吹町チームは、力のある中学生男女中心の若い力を結集した、後半型のオーダーであることが特徴だ。選手層が薄い町や村のメンバー構成にあっては、定石として、前半型のオーダーを組むのが専らだが、長谷川監督率いる矢吹町チームは、後半型に勝負をかけたのである。長谷川監督の勝負を懸けた判断は奏功した。そのレースを長谷川監督の言葉を借りながら振り返ってみたい。
 花の1区には、矢吹町チーム女子のエース、学法石川高の渡辺怜奈選手を配した。想定内の走りで上位に食い込む。そして2区へ。2区は「矢吹町駅伝チームのレジェンド」、42才のベテラン角田良次選手。この区間は、中学生男子、シニア、そして高校生男子の区間。距離8・2キロメートルと長く、レース前半の流れを掴むためにも、どのチームもエース級の選手を配置する重要区間だ。昨年こそ、調整不足で走ることが叶わなかったものの、第1回大会から27年連続出場の角田選手の力走を期待。しかし、力走及ばずチーム順位も一気に下位へ。沿道で、また、TVの前で応援していた町民の皆さんも、「アレッ」そして「今年の上位入賞は無理かな?」と不安に、また、落胆した方も大勢いたのではないかと、正直なところ思った。しかし、冷静になってこの状況を私なりに考え、結論を出した。チーム解団式・慰労会にその思いを挨拶の中に込め話した。確かに、レース中盤、後半を走った選手たちを始め、また区間賞を獲得した、9区の大河原萌花選手や11区の井澤真美佳選手の走りは見事だし、賞賛に値する。しかし、駅伝という競技をよくよく理解すると、こんな解釈も出来る。駅伝は「個の力」をタスキに込め、つなぎ、メンバー全員の走りによって結果がもたらされると。会の席上、長谷川監督は、角田選手の2区起用について次のように話している。「2区に強い選手が集まることは、想定内。角田選手の起用は正直迷った。考えに考えぬき、でも最終的には、チームの支柱である角田選手に決めた。」と。また、レースに出場した選手も、「TVに映り出された、泉崎中継所に飛び込む角田選手の姿に、胸が熱くなった。自分もやらなければ、と思った」と。駅伝競技は、「郷土の名誉と誇りを胸に」戦うスポーツ。「信頼」と「絆」が全ての選手により体現された矢吹町チームだからこそ、「駅伝の町 矢吹」の伝統が築かれたものと考えている。捲土重来。来年は節目の30回大会。「年々力は劣えている。でも私にも意地がある。明日から練習を再開する。来年もふくしま駅伝を走りたい」と、ふるさと矢吹町を思う気持ちを込め、角田選手は力強く語った。私の思いと一緒だと思った。一年を締める素晴らしいふくしま駅伝だった。私も覚悟を新たにし、来年に向け一層の精進を心に誓い、今年最後の私のひと言とする。よいお正月をお迎え下さい。

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