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町政情報

平成30年9月号

「ねことあなたの幸せ」

 暑かった夏も陰りが見え始め、日中の風にも、秋の気配を感じる今日この頃、夕暮れ時のいつもの散歩道の両脇の叢(くさむら)には、早や、コオロギやキリギリスの鳴き声が賑やかに聞こえだした。そんな日常にあって、今月の私のひと言は、先月に引き続き、「ねこ」の話題を書き進めてみたい。
 さて、私のねこ好きは、既に皆さんご承知の通り。物心がついた頃から、私の傍らに、一時期を除いて、ねこが居て、ずっと生活を共にしてきた。このように私のねこ好きのキャリアは長い。“何故ねこが好きなの?”と問われても、私のねこ好き、この思いに、全く疑問を挟む余地は微塵もなかった。従って、プライベートの時間は、ねこと戯れて、共に過ごす時間は必然的に多くなる。また、本好きな私の最近の愛読書も、犬、ねこの本を手にすることが多い。
 先週訪れた本屋さんでも、気が付けば4冊の犬、ねこの本を手にしていた。今月紹介するのは、その内の1冊。本のタイトルは、「幸せになりたければねこと暮らしなさい」(樺木宏著:自由国民社)である。私のねこ好きを論理的に解き明かし、さらに、今まで漠然と感じていた、ねこの様々な魅力を教えて頂いた本でもある。兎にも角にも、ねこと生活をしている人ならば誰でも感じている思いについて、それが何故?どうして?と問われても斯々(かくかく)然々(しかじか)と、しかも理路整然と説明してくれる人もいなかったし、そうした本を手にすることもなかった。今回この本に出会ったことで、今まで、ねこと生活を共にしていることで、感覚的に得られていたことを初めて頭の中で理解することが出来た。例えば、私の場合、このようなことがだ。
ねこと暮らすことで、ねこに癒されている自分がいて、結果、ストレスを抱えることが少なくなっていること。
 また、ねこの手入れが面倒臭いという自分の心を抑えて、毎日ごはんをあげ、ねこじゃらし片手に10分、20分と遊ばれている、気長で優しい自分がいることにハッと驚き、はたまた、ねこを満足させるために、我慢強くなった自分をも発見した。そして、ねこの全ての欲求を満たすためには、朝5時過ぎには起き(起こされ)、お昼と夜の世話に心を砕く。ねこのために時間を割くには、自分の時間をキチンと管理し、無茶な行動も慎むことになる。つまり、ねこによって規則正しいライフスタイルを手に入れたことになる。
 このように、この本では、私たちがねことの生活を通じ、体験し、漠然と感じていたことを実に分り易く、様々な角度から伝えてくれ、ねこが人間にとって素晴らしい存在であることを証明してくれているのである。
それでは此処(ここ)らで、全ての解説とはいきませんが、本の概要について紹介しましょう。
 まずは序章、「人生で大切なことはすべてねこが教えてくれる」では、~「ねこが人間の心身の悩みを解消し、成長させてくれる存在」と、そして、「自己啓発」ならぬ「ねこ啓発」として、「ねこと暮らすことにより、あなたの潜在的な能力が引き出され、精神面でも成長する」ことが書かれている。
 次に第1章、「なぜ、ねこは健康にいいのか?」では、~第1の理由として、「ねこは毎日あなたに寄り添ってくれる」こと、第2に、「ねこはあなたの脳内に、精神を安定させる脳内ホルモンを分泌させる」ことをあげ、「ねこの癒し」と「ねこホルモン」で健康になるという。
 そして第2章、「ねこと暮らすと自分らしさを取り戻せる」では、~ねこを単に「ねこが好きだから」と寄り添う思いが、より、あなたを愛情深い人間にすると言い、結果、ねこの存在が夫婦・家庭生活を円満にするという。
 さらに第3章、「一流の人はなぜねこと暮らすのか?」では、~ねこ好きの有名人、一流の人は多い。文豪と呼ばれる作家や芸能人、例えば大佛(おさらぎ)次郎、三島由紀夫、外国ではヘミングウェイなど、数えたらキリがない。中でも作家の大佛次郎は、生涯500匹のねこの面倒を見たと知り驚いた。意外にも、「吾輩は猫である」の作者、夏目漱石は犬派だったようだ。この本では、「ねこ好きは多くを手に入れ」、「夢をかなえるねこ」、はたまた、「ねこは、あなたを評価してくれる人にする」と解説は続く。
 最後に第4章、「幸せをくれるねことの上手なつきあいかた」では、~「ねこと上手くいくなら、人間関係も上手くいく」と前段で言い切り、「ねこも人もほめれば伸びる」と続き、「ねこと暮らす勇気」で解説は終る。ただ、ねこと暮らすのに、何故勇気が必要なのか?については、皆さんも気になるところでは。
 さて、ここまで内容を大幅に端折(はしょ)りながら、熟々(つらつら)と書き進めてきましたが、いかがでしたか。本をまだ読んでいない方は、納得出来たとはいかない、というのが本音ではないでしょうか。でも、前述したように、ねこ好きの方なら、感覚的には多少ご理解頂けたのではないかと思っております。
 なお、付け加えるが、犬派の名誉のためにも言っておきたいことは、この本のタイトルを「幸せになりたければ犬と暮らしなさい」と変えても、充分に、通用する本の内容であること。
 結びに、ねこと人間の関係は1万年前に遡り、古代エジプトでは、ねこは「神」扱いされていたこともあると言います。幸せな人間とねこが益々増えることを願いつゝ、今月の私のひと言とします。
 

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