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町政情報

平成26年8月

ライオンズクラブの心“We serve”に想う

或る日の会合。“We serve”の掛け声と共に右手のグラスをかざし、会が始まった。

“We serve”。皆さんには何とも聞き慣れない言葉でしょうが、ライオンズクラブの会合では日常的に使われている言葉である。この言葉の使われ方だが、例えば、クラブの宴会時の乾杯代りに、また、クラブの各種受賞者の御礼の挨拶代り等によく使われる。意味はこうだ。“われわれは奉仕する”。クラブのモットーであり、クラブの精神を端的に表す、しかも、最も分かり易い言葉でもある。会員は、奉仕こそ命であり、最大の使命の理念のもと、活動に当り、そして、奉仕と友愛の心で結ばれた仲間であり、会員一人ひとりをライオンと言う。クラブの歴史は古く、他者への奉仕を目的として、1917年、アメリカの実業家メルビン・ジョーンズが「ライオンズクラブ国際協会」を創立。3年後には創立100周年という節目を迎える。クラブの性格は、単なる社交クラブではなく、また、慈善団体でもない。世界各地に存在する、それぞれのライオンズクラブは、国際協会を構成する1単位であり、クラブ会員の力を結集して、諸般のアクティビティを実行する世界最大の社会奉仕団体である。

その数は、平成25年末現在、全世界で208ヶ国、46,124クラブ、会員数は実に135万人にも及ぶ。国内では、8複合地区、3,185クラブ、10万3,000人を数え、福島県も73クラブ、2,045人が加入。その一員である矢吹ライオンズクラブは16名の会員を有しており、私も会員の一人として名を連ねている。構成メンバーは多種多才だ。今年度も、メンバーをリードする平山雄也会長を筆頭に、日々社会奉仕に精進すべくスタートを切った。クラブの活動は多岐に亘る。毎月2回の理事会と定例会。さらに、年間活動計画に基づき活動している。活動の理念は、アクティビティと言われる社会奉仕。また、メンバー同志は勿論、メンバーに関わる人たちとのフレンドシップを育み、世界中の人たちとのインターナショナルなお付き合いを、そして、アビリティーと称して、活動を通して自己能力を伸ばす等々、仲間と手を取り合い、力を合わせ、社会奉仕のネットワークをその地域のみならず、国内、世界へと広げる活動を展開している。

具体的には、ここ数十年に亘り実施している「大池友好の森」の草刈りと清掃作業を年間3~4回実施。道路の冬季間の滑り止め用の砂の補充作業やカーブミラーの清掃活動。会田病院主催の「救急の日」の協賛。こうすっぺ西側里山づくり、ボーイスカウトへの運営支援。荒川博杯ティーボール大会、中畑清旗争奪ソフトボール大会への協賛等々。こうして思いつくまま列挙しても、奉仕の精神に基づく活動の輪は大きな広がりを見せている。

会員同士の厚い友愛を育む活動も盛んだ。4月の観桜会を手始めに、8月の納涼会。9月頃にはゴルフコンペ。ここ数年実施されてはいないが、家族を交えた視察研修旅行。年末には盛大な家族クリスマス会等々、毎年開催されている。仕事を持つ傍ら、運営に当たられているメンバーのご労苦に対し、心から敬意を表したい。

そして、決して忘れてはならないことも書き加えたい。東日本大震災以降の数々の当町への支援事業である。これまでも、毎年様々な支援事業が実施されてきた。しかし、今回の震災支援事業は、かつてない規模となった。これから記すことについては、折に触れて何度も取り上げられているので、ご承知の方々が多いとは思われますが、敢えて書き記したい。

この支援事業は、ライオンズクラブとして足かけ3年、3回の支援を頂いた。最初の支援は平成24年6月に、町内の4小学校・中学校・図書館に、約3,000冊の図書が寄贈された。特に、矢吹中学校図書室の震災被害が大きく、数多くの蔵書が毀損。蔵書の補充を一早く出来たことは、大きな喜びであった。翌年、平成25年3月には、町内4幼稚園、3保育園への教材費として350千円の寄付を受けた。さらに平成26年2月には、町内4小学校・中学校への楽器の贈呈がなされた。震災の影響で一部の楽器が壊れたこと、町の財政では容易に各小・中学校からの楽器の更新要望に応えられなかっただけに、7,250千円にも及ぶ今回の寄贈は、町への、そして子どもたちへの大きなプレゼントになった。

寄贈に際し、332-D地区前ガバナー、安澤荘一氏や、矢吹ライオンズクラブのメンバーの絶大なる支援があったことも書き記しておきたい。本当に有難かったし、実現に漕ぎ着けるまでには相当な時間と熱意を要したと後で知ったのだが、改めて敬意と感謝を表したい。

冒頭にも書かせて頂いたが、ライオンズクラブ国際協会が創立して間もなく100年。

矢吹ライオンズクラブも昨年4月20日に創立40周年を迎え、祝ったばかりである。

お読みになってお分かりのように、ライオンズクラブの足跡は偉大なりである。しかし、一方では、ライオンズクラブが正しく皆に理解されているかと言えば、そうとも言えない立場にあるといっても過言ではない。繰り返しになるが、“We serve”の心は、“無私の心”、“利他の心”に尽きる。まさしくその通りだろうと、私は強く思う。

これからもずっと、“We serve”の精神で活動して頂くことを心からお祈りし、今月のひと言とする。

矢吹町長 野崎 吉郎

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