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町長談話 令和4年10月号

町長談話 

蛭田町長

 

 

「財政再建と矢吹町の発展」

 黄金色の秋、今年も爽やかな田園のまち矢吹は、稲穂も様々な取り組みも実を結ぶ稔りの時期を迎える。
 他方、長年のツケで苦難の秋を迎える人々もいる。
 先日、町の重要な取り組み課題である自動運転バスやふるさと納税、財政健全化の先進地視察として関東のS町を訪れたところ、平成19年に財政破綻した有名な北海道のU市の近況が解説された。
 U市は財政破綻により厳しい財政再建策の実践が国から義務づけられており、税金や公共料金の負担はどんどん上がり、職員の給与4割カット、職員数削減(半分以下に)が続き、その結果として行政サービスは低下の一途を辿った。更に市民、特に若手・中堅の世代や企業(要するにU市から逃げられる人達)は他の自治体に逃げてしまうため、人口は半分近くに激減した(逃げられない高齢者等が残り、高齢化率は一般の自治体の3~4割に対して52%超に急上昇)。当然、税収は大きく減り、さらに行政サービスが低下するのに税金と公共料金が上がり、人が流出する悪循環に歯止めがかからない。
 過去を振り返れば、わが矢吹町も決して他人事ではなかった。
令和元年の頃の話。私は矢吹町のお母さん・おばあちゃん達から「子供や孫の時代に禍根を残す多額の借金をこれ以上作らないで。」との切実な願いを多数から何度も聞いた。
 当時、矢吹町は県内59市町村の財政状況ランキングでワースト2(悪い方から2位)と 大変厳しい状況にあった。その後、どんな財政の舵取りをするかが大きな分岐点だった。あまり使われない、あるいは成算に?が付く、高価かつ大きなハコモノ作りに精を出していたら… 矢吹町が坂道を転げ落ちる事態、お母さん・おばあちゃん達の心配するとおりの事態もあり得たかもしれない。
 先日、財務省福島財務所長が矢吹町役場に来られた。自治体に突然来るのは珍しいのではないか。「なぜ町役場(自治体)に来られたのか」と婉曲に聞いたら、所長から「私どもも債権者(=自治体にカネを貸している)ですから」とドキッとする答えを頂き、背筋が凍った。
 その後、財務事務所長は財務局作成の矢吹町のデータとグラフを示しながら、「矢吹町さんは「債務償還能力」「資金繰り状況」「債務償還可能年数」「将来負担比率」「行政経常収支率」等、改善してきましたね」といささか予想外のお褒めにあずかり、少し胸を撫下ろした。財務改善に真剣に取り組み、かつ改善策を実践していて良かった。

 財務改善と矢吹町の発展への布石(将来に向けての投資等)を両立させるために知恵と精を出そう。矢吹町の未来と福祉を守るために。
 最後に嬉しい話を一つ。
 以前に紹介した、「いい部屋ねっと」(多くの人々がアパ-ト等の住む部屋を探す際に頼りにするネットのサイト)の福島県版住みたい街・住み心地ランキングの最新2022年版で、 矢吹町は2021年版の6位から、順位を一つ落とし7位となった。そもそも一昨年の2020年版ではランク外だったのが去年の2021年版でいきなり56市町村中で6位に飛躍したのは出来過ぎかなと思うが、今回7位で連続ベスト10入り。まぐれでなく地力が付いてきたかなと思う。この話を矢吹中学校で講演すると、生徒さん達がとても喜び、「矢吹町に生まれたのを誇りに思う。」「ここで暮らし、生きていきたい」あるいは 「東京等外に行ってもふるさと矢吹に戻ってくる(ことも考える)」と感想を述べてくれる生徒さん達が結構多かった。矢吹町にとっても生徒さんやご家族にとっても、大切な変化だ。
                                    

 

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