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町長談話 令和7年1月号

町長談話 

蛭田町長

 

 

 年頭のごあいさつ

 

 明けましておめでとうございます。皆さんとともに無事、笑顔で新年を迎えること、嬉しく有り難く思います。

 昨年は、元旦から能登半島の大地震により、列島に衝撃が走りました。

 昨年の干支である甲辰(きのえ・たつ)は「上向き、花開く年あるいは、転機・激動の年」と言われますが、災害や戦争、アメリカ大統領選挙、韓国の「政変」等後者の色が出たようです。今年はそれを受けてどんな年になるのでしょうか。

 今年の干支は「乙巳(きのと・み)」です。ヘビは苦手とされがちですが、一方で、脱皮を繰り返して成長することや、その生命力の強さから、古代エジプト以来「再生」「復活」「長寿」を象徴し、縁起がいい生き物とされてきました。これらの良い面が出る年としたいものです。

 さて、社会経済情勢ですが、昨年は「値上げ、賃上げ、利上げ」があり、バブル崩壊後の「失われた30年」からの「復活」と「大転換」の兆しが見えた年でした。

 現在、地方財政は全国的に税収全般と地方税の若干の伸びはあるものの、少子高齢化を背景とした社会保障費の負担増が構造的に重くのし掛かっており、未来への備えが大変重要となっています。

 本町では、平成23年3月の東日本大震災以降、復旧、復興期を経て、令和元年の東日本台風による豪雨災害、令和3年及び令和4年の2年連続の福島県沖地震等の災害対応、そして令和2年からの新型コロナウイルス感染症対応とその後の社会の変容、いわば「有事」が長く続きました。近年は、皆さんの安全・安心・福祉・教育を最優先とし、国や福島県の補助金・交付金を活用し、積極的に事業を展開してきたことで、その間の歳出額は、大震災以前の「平時」の標準財政規模の約2倍に達しました。そうした財政悪化リスクの高い環境下でも借金返済に努めた結果、財政健全化判断指標である「実質公債費比率」(自治体の国等への借金依存度)は、平成17年度決算時に24・3%(厳しい早期健全化を国・県から迫られる基準25%)と高い数値から、直近の令和5年度決算では11・2%まで大きく改善してきました。

 国では、令和6年度予算から「震災や東日本台風、コロナ対策で膨張した地方の歳出構造を平時に戻す」という基本方針のもと、地方への交付金等の財源を縮小しております。

 町の財政は、皆様からの町税と、国からの交付金を主な財源としていますので、こうした状況を踏まえ、令和7年度は、「有事」から新たな「平時」に向けて、財政の規模を圧縮し、内容を変えていく事が不可欠です。

 単に緊縮財政を行うのではなく、知恵と工夫で未来への投資をしっかりと行いながら、町民の皆さまの安全安心を最優先に、DX等を活用した利便性と行政効率の向上、福祉・教育の充実に努め、特に次の四つの施策に、果敢に挑戦してまいります。

 まず一つ目は、子どもから高齢者まで全ての皆様の、生活に欠かせない、「足」となる矢吹町独自の「公共交通」です。従来の「いきいきタクシー」、「コミュニティバス」の運行に対する皆さまの声を反映させて改善をした、新たな事業として、1月から「AI活用型オンデマンドバス」の実証運行をスタートいたします。「ご自宅の庭先から目的地まで」、「使いたい時間を希望すればAIが最短コースと時間を導き出して迎えに行く」、高齢者はもとより、子どもの通学や部活動等の送迎負担の軽減にも寄与するなど、本町独自の公共交通の確立に向けて、いよいよ真打ちがスタートいたします。

 二つ目は、「子育て施策」についてです。将来を担う子どもたちを、安心して健やかに育てるため、多様なニーズに応じたきめ細かい柔軟なサービスを提供し、「子育て世帯に選ばれるまちづくり」をさらに力強く推進してまいります。

 三つ目は、DX・デジタル化を活かしたまちづくりです。例えば、介護現場では今後、センサーでの見守りや介護補助ロボット等が不可欠となると予測されます。社会のあらゆる場面で、デジタルを上手に活用しながら「人と人との接点」を大切にする「誰ひとり取り残さないまち」づくりに取り組んでまいります。

 最後に、国の大規模事業として進められている「一般国道4号4車線への拡幅整備」、「阿武隈川緊急治水対策のための遊水地整備」です。将来にわたり、町が発展していくうえで、大きな可能性がある一方で課題も少なからずありますので、町民の皆様の要望と懸念をしっかりと国・県に届け、連携しながら課題解決に努めてまいります。

 今年は巳年、古い皮を脱ぎ捨て、未来へ向けて新しい矢吹町を目指しましょう!

 

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