平成26年6月

矢吹町・三鷹市姉妹市町締結50年に思う

「両市町間の理解と親善を深め経済の提携を盛んにし、特に中小企業の育成と郷土の発展を策し両住民の福祉増進に貢献する」。

これは、矢吹町と東京都三鷹市との間で「姉妹都市交流」を締結した際の目的として謳われた文章である。昭和39年7月2日締結とある。あれから50年の長い歳月が流れ、その間、本町と三鷹市で交わされた「姉妹市町締結」に基づく交流が半世紀を迎えることになる。50年という節目を迎えられたことは、矢吹町にとっても、私にとっても、大変喜ばしく、感無量である。前にも書かせて頂いたが、三鷹市は行革、情報発信、行政サービス等々において日本を代表する都市として余りにも有名だが、この模範且つ最先端を行く同市と交流できることは無上の喜び、また誇りでもある。

締結以降の交流は多岐に亘る。議会、行政の交流をはじめ、民間交流として、スポーツ、芸術文化、物産、まちづくりにいたる幅広い住民同志、人と人、心と心のふれあいを育み、友情の輪を広げ、引き継がれてきた。交流が開始された昭和39年はご存知の通り、東京オリンピックが開催された年であり、戦後の躍進する日本の復興を決定づけ、世界に知らしめた意義深い年であった。

今では、両市町住民誰もが知るお互いの関係。しかし、では、何故両市町が「姉妹市町締結」するに至ったかを知る人は少ないのではないかと思う。50年の節目でもあり、またとない機会でもあるので、そのいきさつ、キッカケを紹介してみたい。

その当時の三鷹市の市長さんは鈴木平三郎氏(故人)。お医者さんでもあった氏は、三鷹市制施行後3代目として、三鷹市長に昭和30年4月に就任。以来5期20年の長きに亘り、市政の重責を担った市長であり、その功績は多大だ。一例として、全国初となる公共下水道普及率100%といった偉業を、なんと昭和48年に達成するなど数多くの業績を残し、今なおその手腕は、高く評価されている市長であった。一方、当町の当時の町長さんは、先代(現会長の父)大木代吉氏(故人)。町制施行後2代目として、昭和38年4月、町長に就任。2期務めた。地域を代表する老舗の名店「大木代吉本店」の社長として、酒づくりと町づくりに貢献。戦後の矢吹町の基盤を確立した町長として名高い。そのお二人のご子息とご令嬢、鈴木克己(かつき)氏(故人)と大木千恵子氏が昭和37年に結ばれたこと、また、当時、精神科医であった克己氏の開院先を、妻の実家である広大で閑静な矢吹の地に求めたことが、姉妹市町交流のそもそもキッカケであったと伺った。この西白河病院は、現在も当町はもとより、地域の精神医療に欠かせない存在であり、近年は、ご子息の鈴木修平理事長のもと、老健施設も併設しながら、地域住民の医療・福祉施設として運営されている。

こうした、いきさつを知るにつけ、あらためて思うことは、いきさつはどうあれ、お二人の先見性の見事さにつくづく敬服するのみである。以前、当時を知る関係者からこんな話を聞いたことがあった。両市町の姉妹市町締結にあたって、両市町の有識者から、「何故その市が、その町が姉妹市町なのか、何をもってその相手を選んだのか」といったことを。そうした声にお二人は、「歴史が、交流の足跡が、次代の両市町住民に評価される時が、必ず来る」と言ったと言う。50年が経とうとしている今、お二人の思い、英断がまさしく証明されたと強く実感している私たちが現に居る。

50年の歴史が紡いできた交流の足跡を辿れば数限りがない。こうした交流を通じて考え、感じることは、文化・歴史・風土の異なる両市町や人々と密に接することにより、自分たちが住む市や町との違いを感じ、その感覚や思いが、互いを認め尊重し合い、人間が本来持つ、「助け合う心」、「思いやる心」を醸成することはもとより、わが市、わが町への愛着と誇りに気付くキッカケとなり得たことを確認出来たことは大きな喜びであり、誇りでもある。

今から3年前、矢吹町は東日本大震災と原発事故といった惨禍に見舞われた。しかし、震災からの復旧は、当初予定の3年間で終えることが出来た。今年度から、さらに4年間を「復興期」と位置付け、「新生やぶき」の創造に向けスタートを切った。改めて、姉妹市「三鷹市」「三鷹市民」の物心両面に亘る温かな支援に感謝いたします。皆様の支援は矢吹町民の心の支えであり、本当に有難いものでした。

今、あらためて思う。あのお二人の英断があって良かったと。そして、長い間、お互いの先人たちが、また、両市町がその思いに応え、「絆」を深め続けてくれて本当に良かったと。矢吹町と三鷹市が姉妹市町で良かったと。しみじみと今、そう思う。

今年度は、両市町がより一層の友情を深めていくことを誓い願って“矢吹町・三鷹市姉妹市町締結50周年記念事業”をお互いの市町で開催する運びとなっている。50周年を契機に両市町の「絆」が益々深まり、交流の輪が更に広がること、併せて両市町の益々の発展と両市町住民のご健勝、ご多幸をお祈りし、今月のひと言とする。

矢吹町長 野崎 吉郎

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