平成21年6月

「新型インフルエンザ」

感染性の極めて高い新型インフルエンザウィルスが人類を襲う日が必ずやってくる。」こうした書き出しで書かれた雑誌を目にしたのは、昨年11月のことだ。日経サイエンス「感染性の脅威」がそれだ。近年の鳥インフルエンザの報道も手伝い、興味本位で手にした雑誌であったが、半年も経ずにメキシコに端を発した新型インフルエンザが世界中で猛威をふるいつつある。弱毒性とはいえ、その感染力は強く、直近(5/19)の情報では全世界で10,000人、日本でも初感染者の発生から僅か10日余りで既に163名の感染者を数えている。

先の読めない状況が不安を増幅し、WHO(世界保健機構)を始め、世界中の有識者の懸命の努力・対策をもってしても有効な手立ては見つからず、世界中が恐怖の渦に巻き込まれているのが実情である。私たちが今願うことは、このウィルス禍が速やかに沈静化し、万に一つの“パンデミック”(世界的大流行)期が到来しないことを祈るばかりである。

 こうした報道が連日流されてはいるものの、では私たちの受け止め方はどうなのか。この点についても問題が残る。この危機を過剰なまでに反応しなさいとまでは言わないまでも、一方で何故これほどまでに全世界が大々的にニュースとして取り上げ大騒ぎするのか、なかなか理解できないという方が多数いることも事実である。しかし、“何故?”という疑問に対しても、この雑誌を読み進めるうちに、書かれている内容と、今マスコミが訴えている現状が合致することも皆さんにお知らせしておきたい。新型インフルエンザの脅威は、過去のインフルエンザの症例とは異なる全くの新株であること、また新型インフルエンザウィルス株に対する免疫は誰も持っていないこと、加えて抗ワクチンの開発が間に合わないことなど、具体的な解決策、備えができないことである。

 この100年の間にも三度のインフルエンザの脅威が人類を襲っている。その典型は、何といっても1918年のスペイン風邪だろう。アメリカ・シカゴの米軍キャンプでの若い軍人の発症に始まったこの脅威は、翌19年までに全世界で4~5000万人の命を奪い、日本でも約40万人が犠牲になっている。こう書くと、「過去のことだ、医学は大きく進歩しており、そこまでの惨事は起きないだろう」と言う人もいるだろう。しかし、現実にこれらの脅威は私たちの目前に迫っているのである。

 肝腎なことは、全ての人がこの事実を直視し、“対岸の火事”として受け止めることなく、“明日は我が身”として強く認識することだと思う。

 一日も早い終息を祈るばかりである。

矢吹町長 野崎吉郎

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