平成20年3月

「ひばりの親子と一人の村人」

寒い日が続いています。年を重ねるごとに寒さが身にしみるように感じるのは私だけでしょうか。私も何とか風邪もひかずに毎日を忙しく過ごしています。

 今、平成20年度の当初予算の編成作業を終え、一息ついているところです。"矢吹町の新たな再生のステップ"に相 応しい予算編成をと、職員も毎日遅くまで作業をこなし、限られた財源の中で、100%とはいかないまでも現段階では最良の編成ができたと評価しています。それぞれの課の現場から、財政再建を念頭に自律した行政運営を確立し、また住民のみなさまに、より理解が得られるよう心を配りながら取り組ませていただきました。
今回の作業過程で感じたことがあります。それは「意識が変われば行動が変わる」ということであります。職員の今回の予算編成に当たる意識と行動は、昨年とは格段の違いを感じ取ることができました。それを如実に伝えるこんな例え話を紹介します。「ひばりの親子」の話です。

・・・春先にひばりが麦畑に巣をつくりました。ある日のこと、大勢の村人たちが麦畑にやってきて、「そろそろみんなで麦刈りをしなきゃあいかんなあ。」と話していました。それを耳にしたひばりの子どもが「お母さん、麦刈りが始まるから引越ししようよ。」と言いました。しかし、ひばりのお母さんは「まだ、だいじょうぶよ。」と答えて平然としています。数日経ってから、村人たちが二、三人やってきて「さあ、ぼちぼち刈り入れをやらなきゃいかんな。」と言いました。ひばりの子どもは「お母さん、もうダメだよ!麦刈りが始まっちゃうよ~!」と叫びますが、ひばりのお母さんはまたしても「いやいや、だいじょうぶ。」と言って取り合いません。そして、さらに数日後、今度は村人が一人だけやってきて「じゃあ、ぼちぼちやるか。」とつぶやきました。そこではじめて、ひばりのお母さんが子どもに言いました。「さあ、逃げましょう。」・・・

 私が何を伝えたいか、みなさまもおわかりになったと思います。
こうした話は、組織の中に往々にしてあることなのです。しかし、確かな実感として、役場職員の中に「一人の村人」が数多くなっています。自分一人であっても変わろうとし、そして動き始めています。そうした「一人の村人」たちに私は拍手を送り、そして彼らが"矢吹町の新たな再生"の担い手となることを期待し、今月の私のひと言とします。

矢吹町長 野崎 吉郎

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