平成20年10月

「好齢者の役割」

当町恒例の敬老会が去る9月13日に開催された。長い間、社会の為に尽くされたご労苦に対し、あらためて感謝申し上げたい。

 さて、先日、敬老の日にちなんで、ある新聞にこんな記事が載っていた。敬老の日の由来である。

 そもそも敬老の日は1947年兵庫県八千代町の門脇政夫村長が提唱した「としよりの日」が始まりという。当時、村では「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村づくりをしよう」という趣旨のもと、刈入れ前の気候の良い9月15日を「としよりの日」と定め敬老会を開くようになり、それ以降、全国に広がったとされている。地域のコミュニティが機能していた時代、物事を決める際、長老に必ず伺いを立てる、長老が裁定をしていたという話しにも合点がいく。単にお年寄りを大切にするばかりではなく、4人に1人が65歳以上という高齢化(=好齢化)社会の現状を考えれば、「知恵を借りてまちづくりをしよう」ということにヒントがあると頷く。

 視点は変わるが、もう一つのヒントにと思える「おばあさんの仮説」も紹介したい。

 地球上には、数えきれない程の生物が存在する中で、「おばあさん」という存在として人間ほど長生きしている生物は珍しいのだそうだ。魚や昆虫、また哺乳動物にしても、或いは人間の祖先である猿にしても、生殖を終え、または生殖年齢を過ぎたメスが長く生きるということはないとのこと。では、何故、人間だけが生殖期間を過ぎても長生きし、おばあさんとして存在するのかに注目したのが「おばあさんの仮説」なのだそうである。人類の繁栄にとって、おばあさんの子育て支援は極めて重要であった。人間の子どもといえども、幼児の死亡率は決して低くない。人の起源まで遡れば、相当高かったと思われる。経験豊かなおばあさんの娘への子育ての知恵と支援によって死亡率が低下し、それらによって娘の出産期間が長くなり、そして多くの子どもを産むことが可能となったわけである。

 人間が他の動物より繁栄したのも、おばあさんの果した役割なくしては実現しなかったというのである。人間として長い間培ってきたおばあさんの役割、そして、矢吹独自の新たな仮説「おじいさんの仮説」も打ち立てながら、好齢者の役割について、私たちはもう一度、敬老会の由来にあった言葉を思い起こしてまちづくりを考えてみたい。

矢吹町長 野崎吉郎

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